盛山和夫・片瀬一男・神林博史・三輪哲『日本の社会階層とそのメカニズム―不平等を問い直す』(2011年)

日本の社会階層とそのメカニズム―不平等を問い直す

日本の社会階層とそのメカニズム―不平等を問い直す

ここ数年、日本における不平等、格差、社会階層をめぐる問題が幅広い関心を集めるようになった。
しかし、その関心は目立ちやすい事象や最近の変化に集中しがちである。
本書は、現在の状況を理解するために過去へも踏み込み「日本における不平等の変化」を改めて問い直している。

第1章 「開かれた社会」への遠き道程―社会移動の構造と趨勢
第2章 流動化する労働市場と不平等―非正規雇用をめぐる職業キャリアの分析
第3章 日本型学歴社会の来歴と行方―高学歴社会における「学歴インフレ」
第4章 女性の労働と性別役割分業―ジェンダーと職業的平等の変化
第5章 日本の所得格差―人口高齢化と格差拡大のメカニズム
第6章 中流意識と日本社会―階層帰属意識の時代的変化とその意味
第7章 社会階層と政治関与―社会的地位の効果は否定できるか
第8章 「より良い社会」をめぐる問い―社会階層と公共性・正義
第9章 平等の理念とメカニズム―実証を超えた階層研究に向けて